ふるさと納税にデメリット!?気をつけておきたい注意点を解説!

最近、SNSやネットニュースなどで「ふるさと納税」について書いてある記事を見かける方が多いでしょう。

このような記事には、メリットがある、税金対策になるといった内容が書かれています。ふるさと納税は、生まれ育った故郷を離れて暮らしている人たちが、遠くの地から貢献するために始まりました。この制度を活用してもらうことで、資金の寄附ができ、地方創生や地域活性化、地域再生などを実現しています。さらに寄附した側は、条件を満たすことで税金控除が適用され、寄附先の地域からお礼の品として特産物などがもらえます。


このような制度を詳しく知りたいと興味がある方、わからないと不安を抱えている方いらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、ふるさと納税の注意点について解説していきます。

1.寄附する側のデメリットとは?

寄附する側は、寄附先を自由に選べます。

自分の生まれ育った場所、寄附先からお礼の品として届く特産物の内容、応援したい地域などで選べます。しかし、すべての地域がふるさと納税制度を採用しているとは限りません。また、寄附先のお礼の品として届く特産物などは、必ずしも希望したものが届くわけではなく、特産物の旬な時期に発送となることもあり、寄附したからすぐ届くわけではないようです。

この制度を活用すると期待できる税金の控除については、各住所地の管轄している税務署に対して、自分自身で収入と経費の申告が必要となります。便利なワンストップ特例制度という申告要らずの制度がありますが、以下の方は特例を活用できないため、自分で申告に行かなければ、控除を受けることができません。


● 個人事業主の方

● 6つ以上の地域に寄附をした方

● 年間の収入が2,000万円を超える方

● 住宅ローンや医療費などの控除を受けたい方

● 一定額の給与が2箇所以上から受け取っている方


そのほかに、所得税がゼロの方や住民税が非課税対象となっている方は、この制度の特徴である税金の控除が受けられない可能性があります。1年通して収入が103万円以下の方は、不要する家族の人数の関係で所得税がゼロとなります。寄附した金額のうち2,000円を自己負担金額として差し引きます。差し引かれた金額が控除する金額となり、課税金額から差し引かれます。控除する金額は、限度額が決まっているため、たくさん控除してほしいという理由で寄附しすぎると、かえって自分で負担しなければならない金額が増えてしまいます。


最低限の自己負担2,000円程度で、ふるさと納税を行うことが損をしないポイントです。人によって控除する限度額が変わってくるので注意してください。また、自己負担する2,000円を差し引いた寄附する金額が、すべて控除として適用される場合、寄附した翌年の税金からの控除となるため、すぐに反映されるわけではありません。

この制度を使った寄附金は、税金の先払いや前払いのイメージを持っておきましょう。

2.自治体のデメリットとは?

この制度の目的は、地方創生や地域活性化など良いことなのですが、地域によってはデメリットになってしまうことがあります。制度を導入する地域は、職員が一丸となって取り組むことが大切です。地域で制度の導入をしても寄附する側に、特典であるお礼の品へ魅力を感じてもらえなければ、この地域に寄附してくれる人を多く募ることは難しいでしょう。お礼の品などの特典が、寄附する側の寄附先を選択する決め手となることが多いため、寄附に対してのお礼の品を用意する必要があります。


特に地域を代表する産物がない場合、この地域ならではの物を開発、発見が必要でしょう。このような地域では、職人がいなくなってしまった、高齢化が進んでいるといった人手に悩まされていることもあります。地域の職員だけでなく、地域住民の方とも手を取り合いながら、取り組んでいくことが欠かせないでしょう。

宣伝において、地域職員側のここにしかない魅力を伝えるといった熱意や努力が必要となり、SNSやインターネットを活用し他県に向けて、幅広く宣伝することも必要です。どのように宣伝していくか、効果的に宣伝する方法を考えていきましょう。


また、寄附の支払い形態において、現金決済だけでなくクレジットカード決済、振込における決済、QRコード決済などさまざまな形態に対応し、寄附してくれる側の手間を省く努力が必要となります。

本来であれば、寄附をする側は住所地に対して納税するというきまりがあります。しかし、寄附をする側が、住所のない地域を選んで寄附を行った場合、寄附先の地域に資金が入ることになります。住所がある地域側は、税金として徴収できないことから、税収入が減ってしまいます。


制度の導入でみえてくる地域職員側の努力や取り組みは、この制度を効率良く活用できるかどうかということを大きく左右することになります。宣伝コストや人的コストがかかる、税収入として他の地域に資金が流れてしまうといったデメリットがあります。

3.注意点について

節税といっている記事などを目にすることがありますが、この制度は簡単に表すと税金の前払いというイメージです。

自己負担する2,000円を差し引いた金額が控除されるということは、払うべき税金を寄附したい地域に対して、先に支払いを済ませるということになります。そのため節税になるというイメージとは異なりますので、注意が必要です。


また、自己負担する2,000円という金額は、寄附する側に必ずかかってくる資金です。寄附先の地域から届くお礼の品は、控除される金額に対してではなく、寄附した金額に対して相応のものです。最低限の自己負担金である2,000円に見合ったお礼の品が届く寄附先を選択すると良いでしょう。

この控除する金額の上限は、年間で稼ぐ収入や扶養する家族の有無、住宅ローンの有無などで変動します。控除する金額の上限を超えてしまうと、控除が使えないため自己負担金額が多くなってしまいます。


このような控除される金額の上限や寄附する金額に損がでず、いくらが最適な金額であるかという計算は、初めての方や素人にとって非常に難しい計算となります。シミュレーションができるツールやサイトを使い、自分の上限金額や寄附する最適な金額を確認してからふるさと納税をはじめましょう。


最近では、自分自身で確定申告をせずに、控除を受けることができるよう手続きが簡素化されています。ワンストップ特例制度やマイナポータルサイト連携が可能なふるさと納税サイトの利用をすることで、今までの煩わしさが軽減できるようになりました。ワンストップ特例制度の利用は、主に確定申告をする必要がない方、寄附先が5つ以内の地域である方と条件がついていますが、対象となれば自動的に税金からの控除を受けられます。


ふるさと納税サイトを利用して寄附を行おうと考えている方のなかで、通販と同じようなイメージで簡単に寄附しよう、クレジットカードのポイントが貯まるからと考えている方が多いのではないでしょうか。決済方法にクレジットカードがある場合、注意が必要です。配偶者のクレジットカードで決済し、控除を受けようと「寄付金受領証明書」を発行してもらった場合、本人での控除は受けられません。

決済者の名義が違うものは有効とならないので、納税者=決済者であることを確認しておきましょう。

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