年収3,000万円の人のふるさと納税の上限額はいくら?制度の仕組みとおすすめの返礼品をご紹介
実質負担額2,000円で自治体のステキな返礼品がもらえる人気の「ふるさと納税」。年収が高いほど寄附上限額が高いため、年収3,000万円もあれば高額な返礼品も選べます。
この記事では年収3,000万円の方に向けてふるさと納税の仕組みとおすすめの返礼品を紹介しています。年収3,000万でこれからふるさと納税を始める方、価値のある返礼品を探している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ふるさと納税の仕組み
はじめにふるさと納税の仕組みを、申請の流れとお金の流れに分けて解説いたします。
申請の流れ
ふるさと納税を申請してから返礼品の受け取り、控除額を確認するまでの流れは次の通りです。
1.寄附を希望する自治体と返礼品を選んでふるさと納税サイトから寄附する
2.寄附した自治体から、返礼品と「寄附金受領証明書」が届く
3.寄附した翌年にワンストップ特例制度の申請、あるいは確定申告を行う
4.3.が終わった後、6月頃に届く「住民税決定通知書」にて控除額を確認する
(寄附額から2,000円を差し引いた額の税金が控除されているはず)
5.所得税の還付金については、確定申告後おおよそ1〜2か月の間に、確定申告時に記載した銀行口座に還付金が振り込まれる
※還付金額は「国税還付金振込通知書」、あるいはe-taxの場合は確定申告が修了した画面で確認可能
寄附した額から2,000円を差し引いた金額の税控除を受けられる。
これが「実質2,000円」の正体なのです。
しかし、ふるさと納税には寄附の上限額が設定されています。
上限額は年収や家族構成で変わるため、ふるさと納税のサイト等(※1)で簡易計算して確認してみてください。
※1:ふるさと納税ガイド「ふるさと納税の控除上限額 計算シミュレーション【税理士監修】」
寄附自治体が5か所までの場合は「ワンストップ特例制度」を利用できます。
この制度は確定申告しなくても住民税の控除が受けられる便利な制度です。
「ワンストップ特例制度」を利用して控除されるのは住民税だけであり、所得税は控除されません。ただし、住民税から控除される金額は、確定申告した際に所得税及び住民税から控除される金額と同額です。
ワンストップ特例制度の申請、あるいは確定申告が終わったら必ず「住民税通知書」の内容を確認して、住民税が控除されているか確認してください。見方が分からなければ、お住まいの自治体の役場に行けば教えてくれます。
所得税については確定申告が終わった時点で、控除額がわかります(e-taxの場合)。
お金の流れ
それでは納税者が寄附したお金の流れはどのようになっているのでしょうか?
1.納税者が自治体へ寄附する
2.自治体は寄附された金額の約54%(※2)を受け取る
3.自治体は2.の残りを各種事業者に支払う
4.各事業者は3.の費用を使って納税者に返礼品を届ける
5.国が納税者の所得税分の控除を行う
6.国が自治体に住民税控除分の75%(※3)に相当する金額を地方交付税として交付する
7.自治体が地方交付税を財源に、納税者の住民税分の控除を行う
※2:ニッセイ基礎研究所「ふるさと納税の資金の流れ-ふるさと納税再考の余地はどこにあるのか?」
※3:総務省「地方交付税制度との関係」
ふるさと納税をすると一見トクしたように思いますが、財源には私たちが納めた税金が使われています。
いずれにしても、そもそも税金(ふるさと納税以外の通常の税金)を納める必要があります。そのため、上限額までふるさと納税を利用するのが、経済的なメリットは一番大きいのです。
なお、日本の会社員の平均年収は400万円程度のため、年収3,000万円の方は限度額が大きくことなります(詳細後述)。
年収3000万円の人もふるさと納税はしたほうがいい?
ふるさと納税は一般的な所得層である年収200万円程度から利用できる(金銭的メリットのある)制度です。それでは平均年収を大きく上回る年収3,000万円の方が利用する価値はあるのでしょうか?
結論としては、年収が高い方ほど利用する価値があります。
前述の通り、ふるさと納税は実質2,000円の負担で自治体のステキな返礼品を受け取れるのがポイント。年収が高くなるほど寄附金額の上限額は上がるのに対して、実質2,000円という負担額は変わりません。また、負担額はふるさと納税1件につき2,000円ではなく、ふるさと納税を行うその年において2,000円ですので、ふるさと納税をすればするほど寄附額に対する負担額の比率は小さくなるのです。
このような話を聞くと非常におトクな制度だ、と思うかもしれません。しかし、前述の通りふるさと納税という制度の運用には、私たちが納めた税金が使われています。「使ったほうがおトク」なのではなく、「使わないと損」なのです。特に高年収の会社員は所得税や住民税など、多額の税金を納めています。ぜひ、ふるさと納税を活用しておトクに返礼品を手に入れましょう。
ふるさと納税は節税になる?
高年収の会社員は税負担額や税負担割合が多いのが特徴。しかし、自営業者のように経費を使えないため、税負担を軽くする方法はありません(副業でマンション経営などをする場合は別)。そのため、ふるさと納税が節税になるのではないか?と気になっている方もいるのではないでしょうか。
結論から言いますと、残念ながら節税にはなりません。
寄附した金額の多く(負担金2,000円を除いた分)が戻ってくるだけで、お金そのものが出ていくことに変わりありません。あくまでも返礼品と税控除(還付)をセットで考えたときに、おトクな制度なのです。
年収3000万円の人のふるさと納税寄附限度額
年収3,000万円の人はどの程度の金額までふるさと納税できるのでしょうか?以下表1に寄附上限額と返礼品の金額(いずれも目安)を示します。なお、返礼品の金額は寄附額
の30%として計算しています。
表1. 年収3,000万円の場合の寄附限度額
家族構成 |
寄附上限額目安(円) |
返礼品金額目安(円) |
独身または共働き |
934,000 |
280,000 |
独身または共働き+子1人 |
908,000 |
272,000 |
独身または共働き+子2人 |
893,000 |
268,000 |
ただし、次の条件とする。
- 社会保険料控除は給与収入の15%とする
- 住宅ローン控除等を受けていない
- 「共働き」は納税者の配偶者が年収200万円を超える場合
配偶者控除、あるいは配偶者特別控除が適用されない場合 ただし、年収1,000万円以上は配偶者特別控除の対象外
※4:群馬県前橋市「ふるさと納税 寄附上限額(年間)の目安」
年収3000万円以上になるとハイクラス返礼品に手が届く!
年収3,000万円の人は90万円前後まで寄附できます。返礼品の金額は寄附額の最大3割程度なので、25万円以上の高額商品を返礼品として受け取れるのです。25万円もあれば宿泊券や旅行券、それに高級食材など普段の生活を支えるような返礼品ではなく、生活にゆとりを持てる返礼品が手に入るでしょう。
また、自治体にとっても大口の寄附をもらえることはメリットがあります。金額の大小に関わらず寄附1件にかかるコストが同じだとすると、大口の寄附をもらった方が効率良く寄附金を使えるためです。
ふるさと納税は寄附するときに使徒を指定できます。寄附金額が大きい方が使いやすいお金となり、より寄附先の自治体の役に立つでしょう。寄附したお金の使い道の例を次に示します。
- 地域活性化
- 教育・子育て支援
- 復興支援
- 医療・福祉・介護
- 重要な文化・文化財の保全
- 動物保護
- 観光
- 環境整備・自然保護
- 産業の活性化
- 農業の発展
- スポーツ振興
- 移住促進・人口増
年収3000万円の場合のおすすめ返礼品
ここでは年収3,000万円の人におすすめの返礼品を紹介します。寄附額20万円以上の比較的高価な返礼品を紹介しますので、ふるさと納税をする際の参考にしてみてください。
食品
北海道産 黒毛和牛 こぶ黒 A5 肩ロース お好みカット 5kg(北海道新ひだか町 寄附金額:334,000円)
北海道産黒毛和牛の肩ロースが5kgのブロックで届く豪華なセットです。黒毛和牛が暮らすのは、生き物を優しく包み込むような緑と、凛と澄んだ空気が漂う「まつもと牧場」。自然味あふれる場所でストレスなく育つ黒毛和牛が食べるのは、新ひだか町で穫れる昆布ともち米。肉の旨味と脂の味わいが仲良く同居し、口に入れると肉感と脂感を同時に楽しめる充実したお肉となっています。
肩ロースは1本まるまる(5kg)届くため、お好きな形、あるいは厚みにカット可能。自宅の庭で極厚ステーキを焼いてもよし、一口サイズに切って焼肉にしてもよし。寄附者の好きなように食べられるのが、この返礼品の最大の魅力かもしれません。
このふるさと納税は次のような使い方をされます。なお、使い道の指定が難しい場合には、町に任せることも可能です。自治体としては使い道を任せてもらった方が使いやすいかもしれません。
- 北海道遺産に選定されている「二十間道路桜並木」の管理
- 都市基盤及び生活環境の整備に関する事業
- 地域生活路線の維持・確保に関する事業
- 保健・医療・福祉の充実に関する事業
- 子ども医療費助成事業
- 障がい者地域生活支援事業
- 産業の振興に関する事業
- 若年者などの雇用促進に関する事業
- 軽種馬振興事業
- 観光の振興に関する事業
- 観光事業及び観光施設の充実に関する事業
- 滞在・移住促進に関する事業
- 教育・文化・スポーツの振興に関する事業
- 高等学校への修学支援に関する事業
- スポーツ教室開催事業 など
旅行・チケット
北海道プレミアムBBQ×温泉宿泊セットプラン(60,000円分)弟子屈町 屈斜路湖(北海道弟子屈町 寄附金額:200,000)
北海道弟子屈町にある日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖。「森と火山と湖」というテーマで北海道を楽しめるのがこの旅行券の特徴です。
レイクサイドで楽しめるBBQはなんと手ぶらでOK!BBQの設営や食材・飲料(アルコールまたはソフトドリンク)の搬入・撤去はセット料金のうちなので、BBQの醍醐味である「焼いて食べる」部分だけを贅沢に楽しめます。事前の買い出しやゴミの回収は不要で、これらのために自動車を用意する必要もありません。
BBQを楽しんだら弟子屈町内の宿泊施設でゆっくり休みましょう。小鳥のさえずりが聞こえたり、雄大な屈斜路湖が見えたり。存分に五感で北海道を感じる時間を過ごせるでしょう。
宿泊券が使用可能な宿泊施設は次の通りです。
- お宿 欣喜湯
- KKRかわゆ
- 屈斜路サウナ倶楽部
- 屈斜路プリンスホテル
- レイクサイドリゾートペンション クッシャレラ
- きらの宿すばる
- お宿 かげやま
ファッション・小物
シチズン 腕時計 エクシード EE1010-62W レディース(岩手県北上市 寄附金額:807,000円)
大人のためのドレスウォッチであるシチズン EXCEEDのブランド誕生45周年を記念して作られた豪華ペアモデル。引き締まったシルバーのベルトが付くのは、青い針がアクセントとなった白い文字盤。ベゼルには「過去・現在・未来」を象徴する3連のリングがあり、長い時間を共に歩んでいけるような気持ちにさせてくれます。
駆動は光による発電を利用した「エコ・ドライブ」。太陽光やわずかな室内光で駆動するため、電池交換の必要がありません。一度フル充電すれば、光のない場所でも長時間の駆動が期待できる安心設計なのです。
電波を受信して自動で時刻を合わせる電波時計のため、時刻がずれる心配やずれたときに合わせる手間はありません。日本、中国、アメリカ、ヨーロッパのエリアで自動的に現地時刻に合わせるため、海外出張が多い方でも便利に使えます。
ボディやベルトには軽くてキズに強く、サビにくいチタンを使用。表面硬化技術である「デュラテクト」を採用した「スーパーチタニウム」を使用することにより、几帳面にならずにあらゆるシーンで使用できます。ステンレスより約40%軽く、表面硬化技術により硬度はステンレスの5倍以上と機械的性質も抜群です。
文字盤のガラスには光の反射をおさえるコーティング技術「クラリティ・コーティング」を採用。光の約99%を透過させるため、照明が強い屋内や日差しの強い屋外でも瞬時に時刻を読み取れます。
「JIS1種耐磁」「衝撃検知機能」「針自動補正機能」を組み合わせた独自技術「パーフェックス」を採用しているため、衝撃や磁気に強く、時間がずれにくいのも特徴です。万一時間がずれても、電波時計のため自動で時間を合わせてくれるのです。
インテリア・寝具・収納
岩谷堂箪笥 桜木作 匠の技 中型箪笥車付き 伝統工芸品(岩手県奥州市 寄附金額:850,000円)
伝統的なデザインながら、シックな部屋にも合う岩谷堂の箪笥。キャスター付きなので楽に移動でき、掃除をするときや部屋の模様替えをするときにも便利です。幅69.5cm、奥行き41cm、高さ87cm 引出奥行32.5cmのため、ちょっとした収納として使うなら内容量も申し分ないでしょう。材質は漆を塗ったケヤキ天然杢と南部鉄器金具。トラディショナルかつモダンな雰囲気が、あなたの部屋をより上質にしてくれます。
ペルシャ絨毯 ウール シルク 手織り ラグマット カーペット(茨城県つくばみらい市 寄附金額:334,000円)
レンガ色、濃紺、アイボリーを基調にした正方形にカーペット。玄関マットとしても使用できるため、玄関をシックな雰囲気にしたいときに最適です。中央にある六角形の周囲を四角形で囲むデザインに合わせるのは王道のトランジ柄。和洋問わずお部屋のインテリアに合わせられるのが特徴です。
この絨毯の一番の特徴は目の詰まった折り目。踏むほどに感じる肉厚感やしっとりとしてハリやコシのあるウールの感触。しっかり打ち込まれた綿密な織りは「鉄の絨毯」と呼ばれるほどの耐久性を持ちます。
サイズは93cm×70cmの正方形に近い形。素材やウールやシルク(縦糸コットン)を使用しており、やさしい風合いと十分な強度を実現しています。
まとめ
この記事ではふるさと納税の基本的な仕組みと、年収3,000万円の人におすすめのふるさと納税の返礼品を紹介しました。
ふるさと納税は、希望の自治体に寄附すると実質2,000円の負担でステキな返礼品を受け取れる制度です。一見おトクな制度のように思えますが、運用はすべて税金でされているのです。そのため、きちんと納税している方にとっては「使えばおトク」ではなく、「使わないと損」なのです。
年収3,000万円の人は寄附上限額が90万円前後になります。上限額がこの程度あると、寄附金額30万円以上の高額の返礼品をもらうこともできます。
より多くの返礼品をゲットして、納税したお金を少しでも取り戻しましょう。